大手キャリアから格安SIMへの乗り換えで何が変わる?

大手キャリアから格安SIMへの乗り換えで何が変わる?

大手キャリアから格安SIMへ乗り換えると、主に月額料金、通信サービス、店舗サポート、割引、キャリアメールの扱いが変わります。料金が下がる可能性がある一方、混雑時間帯の通信速度やサポート方法は、現在より不便になる場合があります。

乗り換えが向いているかは、毎月のデータ使用量、通話の多さ、家族割引や光回線とのセット割引、店舗での相談が必要かどうかで判断します。

大手キャリアから格安SIMに乗り換えると変わること

項目 主な変化 確認すること
月額料金 料金が下がる可能性がある 割引終了後の大手キャリア料金と、格安SIMの基本料金・通話料・オプション料を比べる
通信速度 時間帯や場所によって体感が変わることがある 利用地域、通勤時間帯、昼休みなどの混雑時間に問題がないか確認する
通信エリア 格安SIMが利用する回線によって対応エリアが決まる 自宅、職場、学校、よく行く場所でつながる回線か確認する
通話 通話料金や無料通話の条件が変わる 通話定額の対象時間、専用アプリの有無、1回あたりの無料時間を確認する
サポート 店舗ではなく、Webや電話が中心になる場合がある 故障、設定、契約変更をどの窓口で受け付けるか確認する
メールアドレス 大手キャリアのメールアドレスが使えなくなる場合がある 継続利用サービスの条件と、メールアドレス変更の必要性を確認する
割引 家族割引、光回線とのセット割引などが終了することがある 家族全体や固定回線の料金まで含めて比較する

月額料金は安くなる可能性がある

格安SIMは、大手キャリアの大容量プランや店舗サービスを中心とした料金プランより、月額料金が低く設定されていることがあります。ただし、単純に基本料金だけを比べると、実際の支払額とずれることがあります。

大手キャリアでは、家族割引、固定回線とのセット割引、クレジットカード特典などが適用されている場合があります。乗り換え後にこれらの割引がなくなると、格安SIMへ移っても想定ほど差が出ないことがあります。

比較するときは、次の費用を同じ条件で合計します。

  • 月額基本料金
  • データ容量の追加料金
  • 通話料と通話定額オプション
  • 留守番電話などのオプション料金
  • 端末の分割支払金
  • 家族割引や固定回線とのセット割引の変化

端末の分割支払金は、回線を解約しても残ることがあります。乗り換え前に、現在の請求書や会員ページで端末代の残額を確認してください。

通信速度は利用する回線と時間帯で変わる

格安SIMへ乗り換えると、常に通信速度が遅くなるとは限りません。ただし、サービスの種類や回線の混雑状況、利用場所によって、通信速度やつながりやすさの体感が変わることがあります。

特に、昼休みや夕方など利用者が集中する時間帯は、Webページの表示や動画の再生に時間がかかる場合があります。仕事中に大容量ファイルを送受信する人や、外出先で高画質動画を長時間見る人は、料金だけで決めないほうがよいでしょう。

乗り換え前には、次の場所と時間帯を基準に検討します。

  • 自宅と職場での電波状況
  • 通勤・通学中に使う駅や道路
  • 昼休みや夕方など、通信を多く使う時間帯
  • 旅行や出張でよく行く地域

格安SIMの通信品質は、同じ会社でも地域や時間によって異なります。公式に案内されている対応エリアだけでなく、普段使う場所で問題が起きないかを確認することが大切です。

通話料金と無料通話の条件が変わる

データ通信の料金が安くなっても、通話を多く利用すると月額料金が上がることがあります。格安SIMでは、通話定額が別のオプションになっていたり、専用アプリや特定の発信方法が必要だったりするためです。

乗り換え前に、直近1〜3か月の通話時間を確認し、次の条件を比べてください。

  • 通常の通話料金がいくらか
  • 1回の通話に対する無料時間があるか
  • 月間の通話時間を対象にした定額プランか
  • 専用アプリや指定の発信方法が必要か
  • 国際電話、留守番電話、転送電話が対象か

短い通話が多い人と、長時間の通話を定期的にする人では、適した通話オプションが異なります。通話時間を確認せずに最安のデータプランだけを選ぶと、乗り換え後の請求額が予想より高くなることがあります。

店舗でのサポートが少なくなることがある

格安SIMでは、申し込みや初期設定、契約変更をWebで行うサービスが多くあります。大手キャリアの店舗で受けていた相談や設定サポートが、同じ条件で利用できるとは限りません。

スマートフォンの設定を自分で行う必要がある場合は、SIMカードの差し替え、APN設定、データ移行、開通手続きなどを確認します。APN設定とは、スマートフォンをモバイル通信につなぐための接続先を設定する作業です。

申し込み前に、次のサポート内容を確認してください。

  • 店舗で申し込めるか
  • 店舗で初期設定を依頼できるか
  • 電話やチャットの受付時間
  • 故障時の相談窓口
  • 端末の修理や交換の方法

設定に不安があり、店舗での対面サポートを重視する人は、料金だけでなくサポート費用や対応窓口も比較する必要があります。

キャリアメールは引き継ぎ条件の確認が必要

大手キャリアのメールアドレスは、回線を解約するとそのまま使えなくなる場合があります。一方で、事業者によっては有料のメール持ち運びサービスを利用できることがあります。

乗り換え前に、キャリアメールを使っているサービスを確認してください。銀行、通販サイト、SNS、学校や仕事関係の連絡先などに登録している場合は、先に新しいメールアドレスへ変更しておくと、ログインや認証で困りにくくなります。

メール持ち運びの利用条件、申し込み期限、料金は事業者によって異なります。利用する場合は、現在の大手キャリアと乗り換え先の案内を確認し、条件を満たしているか判断してください。

家族割引やセット割引の扱いが変わる

本人だけが乗り換える場合でも、家族の回線料金や自宅の固定回線に影響することがあります。乗り換えによって家族割引の人数条件を満たさなくなったり、固定回線とのセット割引が終了したりする可能性があるためです。

判断するときは、自分のスマートフォンの料金だけでなく、家族の回線を含めた合計額を比較します。次のように、乗り換え前後の家計全体で計算すると差を把握しやすくなります。

  • 乗り換え前:家族全員のスマートフォン料金+固定回線料金
  • 乗り換え後:乗り換え後の料金+割引終了後の家族・固定回線料金

割引の終了条件は契約内容によって異なるため、現在の請求額だけでなく、乗り換え後に残る割引も確認してください。

端末はそのまま使える場合がある

格安SIMへ乗り換えるとき、必ずスマートフォンを買い替える必要はありません。端末が乗り換え先の通信方式や周波数帯に対応していれば、現在の端末を使える場合があります。

ただし、端末の購入元、SIMロックの状態、対応するSIMの種類、eSIMへの対応状況などによって利用可否が変わります。次の点を確認してください。

  • 端末が乗り換え先の回線に対応しているか
  • SIMロックがかかっていないか
  • SIMカードとeSIMのどちらに対応しているか
  • 端末の分割支払いや返却条件が残っていないか
  • 保存した写真や連絡先を移行できるか

端末の対応状況が不明なまま申し込むと、SIMを受け取っても通信できないことがあります。申し込み前に、乗り換え先が公開している動作確認済み端末の一覧で機種名を確認してください。

乗り換えで変わらないこともある

電話番号は、条件を満たして手続きをすれば、現在の番号を引き継げる場合があります。番号を変えたくない場合は、申し込み時に「番号を引き継ぐ」手続きを選び、入力内容を間違えないようにしてください。

また、スマートフォン本体、写真、アプリ、連絡先などは、回線を変えただけで自動的に消えるものではありません。ただし、端末の交換や初期化を伴う場合は、事前にバックアップが必要です。

電話番号を引き継げるか、手続きに必要な情報や期限があるかは、契約中の事業者と乗り換え先の案内で確認してください。

乗り換え前に確認する順番

料金だけでなく、通信、通話、端末、サポートを順番に確認すると、乗り換え後の不一致を減らせます。

  1. 直近の請求書で、基本料金、通話料、オプション料、端末代を確認する。
  2. 毎月のデータ使用量と通話時間を確認する。
  3. 家族割引や固定回線とのセット割引が乗り換え後にどうなるか確認する。
  4. 乗り換え先の料金に、必要な通話オプションや追加データ料金を加えて比較する。
  5. 自分の端末が対応しているか、SIMロックやSIMの種類を確認する。
  6. キャリアメール、決済、ポイント、留守番電話など、現在使っているサービスの変更点を確認する。
  7. 通信エリア、サポート窓口、申し込み方法に納得できたら申し込む。

乗り換え後に通信できない場合は、開通手続きが完了しているか、機内モードの切り替えや端末の再起動を行ったか、APN設定が正しいかを確認します。それでも解決しないときは、乗り換え先のサポート窓口へ相談してください。

格安SIMへの乗り換えが向いている人・慎重に検討したい人

向いている人

  • 毎月のデータ使用量が少なく、大容量プランを持て余している人
  • 通話時間が短く、通話定額をあまり使わない人
  • 申し込みやスマートフォンの設定を自分で進められる人
  • 店舗よりも料金の低さを重視する人
  • 家族割引やセット割引がなくなっても、合計額が下がる人

慎重に検討したい人

  • 昼休みや夕方に安定した高速通信が必要な人
  • 店舗での対面サポートを頻繁に利用する人
  • 長時間の通話が多い人
  • 家族割引や固定回線とのセット割引を利用している人
  • 端末の対応状況や初期設定を確認せずに申し込みたい人

大手キャリアから格安SIMへ乗り換えると、料金が下がる可能性がありますが、通信速度、通話条件、サポート、割引、メールの扱いも変わります。まずは現在の請求額とデータ・通話の使用量を確認し、家族や固定回線を含む乗り換え後の合計額と、端末の対応状況を比べて判断してください。