格安SIMの電波はつながりやすい?

格安SIMの電波はつながりやすい?

格安SIMの電波は、一般に大手携帯電話会社の回線を利用するため、対応エリア内ならつながりやすさは大きく変わりません。ただし、格安SIM会社によって利用する回線や対応周波数帯、混雑時の通信速度が異なるため、すべての格安SIMが同じ品質とは限りません。

格安SIMの電波がつながりやすい理由

多くの格安SIMは、自社で全国に基地局を設置するのではなく、NTTドコモ、au、ソフトバンクなど大手携帯電話会社の通信網を借りてサービスを提供しています。これをMVNO(仮想移動体通信事業者)と呼びます。

そのため、たとえばドコモ回線を使う格安SIMなら、基本的にはドコモのサービスエリア内で通信します。格安SIMだから電波が届く範囲だけ極端に狭い、というわけではありません。

格安SIMで電波が弱い・つながらないと感じる主な原因

つながりにくさは、回線の対応エリアだけでなく、場所や端末、SIMの対応状況によっても変わります。

利用する回線のエリアが自分の生活圏に合っていない

格安SIMは、サービスによって利用する回線が異なります。同じ格安SIM会社でも、ドコモ回線、au回線、ソフトバンク回線などから選べる場合があります。

自宅、職場、学校、通勤経路などで使う回線のエリアが弱ければ、格安SIMに変更した後につながりにくくなる可能性があります。契約前に、利用予定の回線のエリアマップを確認してください。

昼休みや夕方などに通信が混雑している

格安SIMで起こりやすいのは、電波が届かないことよりも、混雑時間帯に通信速度が遅くなることです。

特に平日の昼休みや夕方は利用者が集中し、ウェブページの表示や動画の再生に時間がかかることがあります。アンテナ表示が出ていても通信速度が遅い場合は、電波の弱さではなく回線の混雑が原因かもしれません。

スマートフォンが対応周波数帯に合っていない

携帯電話会社の回線は、複数の周波数帯(バンド)を使って通信しています。端末が利用する回線の周波数帯に十分対応していないと、エリア内でもつながりにくくなったり、場所によって通信が不安定になったりすることがあります。

特に、他社で購入したスマートフォンや海外向けの端末を使う場合は、格安SIMの動作確認端末一覧と対応周波数帯を確認しましょう。

建物や地形の影響を受けている

地下、山間部、ビルの奥、コンクリートの壁が多い場所などでは、どの携帯電話会社でも電波が弱くなることがあります。自宅だけでつながりにくい場合は、窓際や屋外で改善するかを確認すると、回線全体の問題か場所の問題かを切り分けやすくなります。

電波のつながりやすさと通信速度は別に考える

アンテナが立っているかどうかは電波の状態、データの読み込みが速いかどうかは通信速度の問題です。格安SIMを選ぶときは、この2つを分けて考える必要があります。

状況 考えられる原因
圏外になる、通話が切れる 対応エリア、建物や地形、端末の対応状況など
アンテナは立つがページ表示が遅い 回線の混雑、通信制限、端末や設定など
特定の場所だけつながらない その場所の電波環境、基地局の配置、建物の遮へいなど
通話はできるがデータ通信が不安定 APN設定、端末の対応状況、データ通信の設定など

つまり、格安SIMの回線が大手携帯電話会社と同じでも、混雑時間帯の速度まで同じとは限りません。

格安SIMの電波が自分に合うか確認する方法

契約前は、次の順番で確認すると判断しやすくなります。

  1. 利用する回線を確認する。格安SIMがドコモ、au、ソフトバンクなど、どの回線を使っているかを料金プランの説明で確認します。
  2. 生活圏のエリアを確認する。自宅、職場、学校、通勤経路、よく行く場所が、その回線のサービスエリアに含まれているかを確認します。
  3. 端末が対応しているか確認する。端末の機種名を動作確認端末一覧で調べ、利用する回線に対応しているか確認します。
  4. 対応周波数帯を確認する。端末が利用する回線の主要な周波数帯に対応しているかを、端末の仕様や販売元の情報で確認します。
  5. 混雑時間帯の利用を想定する。昼休みに動画やオンライン会議を使うなど、速度が必要な時間帯がある場合は、格安SIMの通信品質に関する口コミだけでなく、公式の通信制限や利用条件も確認します。

エリアマップで確認できるのは、主に屋外を基準にした通信可能エリアです。自宅の部屋の奥や勤務先の建物内で必ずつながることまで保証するものではありません。

大手携帯電話会社のサブブランドやオンライン専用プランとの違い

格安SIMには、独立したMVNOだけでなく、大手携帯電話会社が直接提供するサブブランドやオンライン専用プランもあります。これらは同じ会社の通信網を使うため、一般的なMVNOと通信品質の仕組みが異なる場合があります。

ただし、「大手のプランだから必ず速い」「MVNOだから必ず遅い」とは一概に判断できません。実際の通信速度は、利用場所、時間帯、端末、契約プランなどによって変わります。

電波を重視する人に向く格安SIMの選び方

次のような人は、料金だけでなく利用回線と生活圏の相性を優先するとよいでしょう。

  • 自宅や職場が郊外・山間部にある人
  • 通勤や通学中に安定して通信したい人
  • 昼休みに動画、オンライン会議、地図を頻繁に使う人
  • 現在使っている端末をそのまま利用したい人
  • 通話のつながりやすさを特に重視する人

現在の携帯電話会社で自宅や職場の電波が弱い場合、別の格安SIMへ変更しても、同じ回線を使うサービスなら改善しない可能性があります。改善を期待するなら、異なる回線を候補にして、対応エリアと端末の相性を確認することが重要です。

格安SIMの電波についての結論

格安SIMは、大手携帯電話会社の回線を使うものが多いため、対応エリア内なら電波のつながりやすさは大きく劣るとは限りません。一方で、混雑時間帯の速度、利用回線、端末の対応周波数帯、建物や地形の影響によって、使い心地は変わります。

契約前にまず確認するのは、利用する回線のエリアマップ、端末の動作確認、対応周波数帯の3点です。電波の強さと通信速度を分けて考え、自分が使う場所と時間帯に合うサービスを選びましょう。