大手キャリアから格安SIMへ乗り換えるには、まず現在のスマートフォンが乗り換え先で使えるかを確認し、料金や通信エリアを比較してから申し込みます。電話番号をそのまま使う場合は、MNP(携帯電話番号ポータビリティ)を利用します。
乗り換え先によって、対応端末・利用できる回線・申し込み方法・初期費用などが異なります。特に、端末の対応状況と毎月のデータ使用量を先に確認すると、乗り換え後の失敗を防ぎやすくなります。
大手キャリアから格安SIMへ乗り換える手順
基本的な流れは、現在の契約内容を確認し、格安SIMを選び、申し込み後にSIMカードまたはeSIMを開通する順番です。
- 現在のスマートフォンと契約内容を確認する
- 乗り換え先の格安SIMを比較する
- MNPの手続きに必要な情報を準備する
- 格安SIMへ申し込む
- SIMカードの交換またはeSIMの設定を行う
- 開通後に通信と通話を確認する
1. 現在のスマートフォンと契約内容を確認する
最初に、使っている端末を格安SIMでも利用できるか確認します。乗り換え先の公式サイトにある「動作確認端末一覧」で、端末名、回線の種類、SIMカードまたはeSIMへの対応状況を確認してください。
確認する主な項目は次のとおりです。
- 端末が乗り換え先の回線に対応しているか
- SIMカードとeSIMのどちらを利用できるか
- 端末が故障していないか
- 端末の購入代金が残っているか
- キャリアのメールアドレスを使い続ける必要があるか
- 家族割、光回線とのセット割、端末補償などがどうなるか
端末の分割払いが残っていても、一般に回線だけを格安SIMへ変更できる場合があります。ただし、乗り換え後も端末代金の支払いが続くことがあるため、現在の請求額だけでなく、端末の残りの支払額も確認しましょう。
2. 乗り換え先をデータ使用量と回線で選ぶ
格安SIMは、毎月のデータ使用量、通話の使い方、対応回線、通信速度の条件を比べて選びます。月額料金だけで決めると、必要なデータ量や通話オプションが合わないことがあります。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| データ容量 | 毎月の使用量に合っているか。少ない月と多い月の両方を確認する |
| 通信回線 | 現在のキャリアと同じ回線か、利用地域で電波が届くか |
| 通話料金 | 通話料、通話定額、専用アプリの利用条件を確認する |
| 通信速度 | 混雑時間帯を含めた評判やサービスの通信条件を確認する |
| 初期費用 | 契約事務手数料、SIM発行料、送料などの有無を確認する |
| サポート | 店舗、電話、チャットなど、必要なサポート方法があるか確認する |
現在のデータ使用量は、キャリアの会員ページやスマートフォンの設定画面で確認できます。直近1か月だけでなく、数か月分を見ると、自分に合う料金プランを選びやすくなります。
3. MNPの準備をする
電話番号を引き継ぐ場合は、MNPを利用します。申し込み方法は乗り換え先によって異なり、現在のキャリアでMNP予約番号を取得してから申し込む方式と、申し込み先で転出手続きを進める方式があります。
MNP予約番号を使う場合は有効期限があるため、取得後は早めに申し込んでください。申し込み先によっては、有効期限が一定日数以上残っていることを求められる場合があります。
申し込み前に、次の情報も用意します。
- 本人確認書類
- 契約者本人名義のクレジットカードや銀行口座など、指定された支払い方法
- メールアドレス
- MNPに必要な情報
- 乗り換える端末
現在のキャリアと格安SIMの契約名義が異なると、MNPの申し込みが進まないことがあります。家族名義の契約を本人名義へ変更したい場合は、先に名義変更が必要になることがあります。
4. 格安SIMへ申し込む
乗り換え先の公式の申し込み画面で、料金プラン、SIMの種類、端末の有無、MNP利用の有無を選びます。入力した氏名、住所、生年月日、電話番号が本人確認書類の情報と一致しているか確認してください。
SIMカードを選ぶ場合は、申し込み後にカードが届くまで通信を切り替えられません。eSIMを選べる場合は、対応端末と安定したWi-Fi環境があれば、SIMカードの配送を待たずに開通できることがあります。
ただし、eSIMの対応状況や設定方法はサービスと端末によって異なります。申し込み前に、利用中の端末がeSIMに対応しているか確認しましょう。
5. SIMカードの交換またはeSIMの設定を行う
SIMカードが届いたら、現在のSIMカードを新しいものへ交換します。交換前に、端末の電源を切り、必要に応じて写真や連絡先などのデータをバックアップしてください。
eSIMの場合は、申し込み先から案内されたQRコードやアプリを使って、端末に回線情報を登録します。設定中にWi-Fi接続が必要になることがあるため、Wi-Fiを利用できる場所で作業すると安心です。
6. 開通手続きと通信設定を行う
SIMカードの交換やeSIMの登録だけでは、通信が始まらない場合があります。申し込み先のマイページや電話から開通手続きを行い、案内に従ってAPN設定(格安SIMの回線へ接続するための設定)をします。
- 新しいSIMカードを端末に入れる、またはeSIMを有効にする
- 乗り換え先の案内に従って開通手続きを行う
- 必要な場合はAPN設定をする
- 端末を再起動する
- Wi-Fiを切り、モバイル通信でインターネットに接続する
- 電話の発着信とSMSの送受信を確認する
通話、SMS、モバイルデータ通信のすべてが使えることを確認できれば、切り替えは完了です。開通すると、以前のキャリア回線が使えなくなることがあります。
乗り換え前に確認したい費用
乗り換えにかかる費用は、格安SIMの初期費用、現在のキャリアの最終月の料金、端末の残りの支払額などを分けて確認します。具体的な金額はサービスや契約時期によって異なるため、申し込み画面と現在の請求明細で確認してください。
| 費用 | 確認する内容 |
|---|---|
| 格安SIMの初期費用 | 契約事務手数料、SIM発行料、送料など |
| 格安SIMの月額料金 | 基本料金、データ追加料金、通話オプション料金 |
| 現在のキャリアの最終請求 | 月額料金、通話料、オプション料金など |
| 端末の残債 | 乗り換え後も支払いが続く端末代金 |
| 割引の終了 | 家族割やセット割がなくなった場合の料金差 |
大手キャリアの料金が高く見えても、家族割や光回線とのセット割を利用している場合は、割引終了後の金額と比較する必要があります。格安SIMの基本料金だけでなく、通話オプションや必要なデータ追加分を含めて比較してください。
電話番号やキャリアメールはどうなる?
電話番号は、MNPを利用して申し込めば引き継げます。一方、MNPを使わず新規契約すると、新しい電話番号になるため、現在の番号を使いたい場合は申し込み時にMNPを選択します。
大手キャリアのメールアドレスは、回線を解約するとそのまま使えなくなることがあります。継続利用できる有料サービスが用意されている場合もありますが、対象条件や申し込み期限はキャリアごとに異なります。
メールアドレスを変更する場合は、乗り換え前に銀行、通販サイト、SNS、各種会員サービスの登録先を確認し、Gmailなど今後も使いやすいメールアドレスへ変更しておくと手続きがスムーズです。
乗り換えで失敗しやすいポイント
最も多い失敗は、端末が乗り換え先の回線に対応していない、または必要な設定が完了していないケースです。申し込み前に動作確認端末一覧を見て、端末名と回線を照らし合わせてください。
- 対応端末を確認せずに申し込む
- MNPの名義が現在の契約者と一致していない
- MNP予約番号の有効期限を確認しない
- 家族割やセット割の終了を計算に入れない
- 通話料金や通話定額の条件を確認しない
- 開通前に現在の回線を自分で解約する
- キャリアメールの登録変更を後回しにする
- SIMロックやAPN設定の確認をしない
電話番号を引き継ぐ場合は、通常、格安SIMの開通手続きが完了するまで現在の回線を自分で解約しません。先に解約すると、MNPで番号を引き継げない可能性があります。
大手キャリアから格安SIMへ乗り換える前の確認リスト
申し込み前に、次の項目をすべて確認できれば、乗り換え後のトラブルを減らせます。
- 現在の端末が乗り換え先で動作確認済みである
- 毎月のデータ使用量を把握している
- 利用地域の通信エリアを確認している
- 端末の残りの支払額を確認している
- 家族割やセット割が終了した場合の料金を計算している
- MNPの手続き方法と有効期限を確認している
- 契約名義と本人確認書類の情報が一致している
- キャリアメールを使い続けるか、変更するか決めている
- SIMカードとeSIMのどちらを使うか決めている
- 開通後にAPN設定が必要か確認している
最初に行うことは、乗り換え先の公式サイトで現在の端末の動作確認を調べることです。そのうえで、実際のデータ使用量と通話量をもとに、割引終了後の現在の料金と格安SIMの料金を比較しましょう。







